電子カルテ選定(10月;開業6ヶ月前)

電子カルテはクリニックのユーザーインターフェース部分なので、かなりこだわりがありました。電子カルテは、大まかに分けると、院内にデータを保存しておくオンプレ型と、最近はやりのインターネットの向こう側のサーバーにデータを保存しておくクラウド型の2つに分かれます。私はこれからの時代は全ての業界においてクラウド型が主流になると考えているので、ある程度はクラウド型に絞って探していました。

オンプレ型はシェアナンバーワンのPHCからはじまり富士通のHOPE、ダイナミクスと続きます、以前はラボテックのシェアが高かったようですが、現在は新規導入に関してはクラウド型に押されている状況のようです。他にも検査会社系の電子カルテなどもありますが、実際のところ、私がオンプレ型で実際に見てみたのはラボテックのみです。

オンプレ型とクラウド型の違いをみるために見てみましたが、医師が使用する部分のインターフェイスはどの電子カルテもほとんど同じで、恐らくどれを選んでも業務に差し支えはないと思われます。

既に開業されている方は、既に気がついているというか、問題になっている方もいるかもしれませんが、電子カルテは医師だけが使うものではない、というところが着目ポイントだと考えています。基本的には、医師は他職種よりもPCリテラシーが高い(学会発表や論文作成、論文検索などで使用する頻度が多い)ので、問題対応能力は他職種よりも高いのです。看護師、事務は医師よりもリテラシー高くない、ということを知れ、ということですね。この話をすると「事務は専門だろう!」と怒りだしたりする方もいますが、これがまた、そういうものでも無さそうなのですね。もちろん、得意不得意はあると思いますが、適応能力や問題対応能力の高い事務系職員さんが居るなら、大切にしてあげたほうが良いレベルです、タブン。

カルテの選定会にも2度ほどお邪魔しましたが、来場されている先生方、皆さん、自分のことで精一杯で、カルテの記載はどうなの?とか、写真はとりこめる?とか、検査オーダーはどう?とか聞いてるんですが・・・そういう機能はどこでもほとんど同じですし、業務に差し支えるレベルのものであれば、製品にならないので・・・ということですね。

重要なのは、事務系、ないしは看護師からのサポートがどれだけ必要とされているか、や、問題が起きた時に、メーカーが対応してくれるのかどうか、という事の方が大切です。何事もランニングが大切ということですね。診察中に何かトラブルが起きたときに対応するのは、リテラシーの高い医師ですか?自分でなんとかしろ、と言いますか?いえいえ、サポートですよね。

かくいう私も、どうしても初期コストを抑えたい、という気持ちが強く、最初に見に行った電子カルテはきりんカルテシステム株式会社の「カルテZERO」でした。私のことをよく知る方はApple信者とか言いますけど、Macも使える電子カルテ!しかも無料!!みたいな触れ込みもあって、見に行ったのがキッカケです(こういう時点でもうダメなんですが・・・(笑))

完全なクラウド型の、つまりはWebベースになっているクラウド型電子カルテはきりんとDigikalの2つのみです。ディスリスペクトというわけではないんですけども、きりんは医師、看護師、事務系全員がリテラシー高くないと運用は難しいと感じました。スタッフ全員が私と同じくらいのPC/インターネットリテラシーの高さがあれば充分運用に値するシステムだと思います。何より、RS_Baseとの組み合わせで自由度が拡がるのは魅力です。ただ、無料であることが何よりのアドバンテージなのですが、サポートに関しては無料で出来る範囲が当然ですけれども狭いので(無いわけではないんですが)、不安が残ると考えました。

結論としては、電子カルテの選定はDigikalで決まりました。

日本医療業界のApple、いや任天堂と揶揄されるM3がバックについているので、倒れる可能性は限りなく0に近いであろうというのも選んだ理由の1つです。

Digikalについては、どこかでまたRS_Baseとともにお話ししようと思います。

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