百日咳 について
特有の痙攣性の咳発作を特徴とする急性の呼吸器感染症です
乳幼期早期から百日咳に感染する可能性があります
1950年代にワクチンが開発される迄は日本でも
年間10万人以上が発病し約10%が死亡しました
現在は百日咳を含む三種混合や四種混合ワクチンの接種が
普及すると共に百日咳の患者は減少しています
ワクチン接種をしていない子供が感染し発症した場合重症化する事があります
ワクチン接種率が低下すると再び流行となる為予防接種を受ける様にしましょう
又、近年ワクチン効果が減弱した成人が感染する事例が増えております
- 症状
- カタル期(約2週間持続)
通常7~10日程度(最大3週間)の潜伏期を経て
感冒の様な症状で始まり、次第に咳の回数が増え激しくなります - 痙咳期(約2~3週間持続)
次第に特徴ある発作性痙攣性の咳になります
これは、短い咳が連続的に起こり
続いて息を吸う時に笛の音の様なヒューという音が出ます
この様な咳発作が繰り返す事をレプリーゼと呼びます
しばしば嘔吐を伴います - 回復期(2・3週~)
激しい発作は次第に減衰し、2~3週間で認められなくなりますが
その後も忘れた頃に発作性の咳が出ます
全経過約2~3ヶ月で回復します
成人の百日咳では咳が長期に渡り持続するもの
典型的な咳を示すことなくやがて回復へ向かいます
軽度で感冒等、他の疾患と見分けるのが困難です
菌の排出がある為、大人の患者が
ワクチン未接種の新生児・乳幼児に対する感染源になる事があります
- 感染経路
患者の咳によって口から発せられる飛沫感染や接触感染が有ります
適切な治療をしないと長期間に渡り咳が持続し
百日咳菌が3週間前後患者から排出すると言われているので
一人の患者から多くの人に感染させてしまう可能性が高いです
- 予防法
百日咳を対象とする定期予防接種が有ります
百日咳ワクチンを含むDPT-IPV四種混合ワクチン接種
(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ)
DPT三種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風)です
咳が続く場合は、安静して早めに等クリニックへ受診して下さい!